アウトドアとして、確立されたブッシュクラフトって何?
ブッシュクラフトは、森林や自然環境の中での「生活の知恵」総称とされ、その行為や技術をそう呼んでいます。 サバイバルと少し似ています。
自然を身近に感じるために、技術や知恵を用いて行うことからアウトドアの1つとして定着しています。
北欧のメッカが発祥なのですが、南アフリカの原住民の生活がきっかけと言われています。
このような行為や技術というのは人類が文明を築く上で欠かせないものであることから世界各地での土地に合わせた技術や知恵というのは確立されていません。ですが、林業と木工文化が盛んであることと、寒冷な地域のため、火おこしや焚き火に関する知恵や技術が多いのが理由とされています。
自由度も
ブッシュクラフトはとにかく、自由度が高いということ。
地形も平たんで森に入りやすく、狩猟採集や釣り、食料の現地確保がしやすいなどが挙げられます。
今では、テントやシュラフなどがありますが、こういった寝具が無い時代に、極寒の山中で眠っている時に、一晩中燃え続ける焚き火を考えて、自作の小屋(シェルター)を暖めて宿泊する技術を身につけました。
また、カップや皿、フォークやスプーンなどを手彫りで自作したりもします。
現在のアウトドアとは、明確な定義は存在せず、行為や趣向、装備によっては、ブッシュクラフターと認識されます。
ブッシュクラフトは何をするの?
ブッシュクラフトは、ガスストーブやライター類ではなく、火打石と火打金のセットや、メタルマッチなどを着火道具として、焚き火で調理や暖を取る。また、頑丈なナイフが必要。
材料を現地調達して必要物資も自作で行います。
木の枝をナイフで加工するのが主流となっていて、熟練者ほど幅が広がります。
予め所持している装備にも自作の物が多いので、原材料には木や皮革、キャンバスなど天然素材が多いです。
クッカーは、軍用品やレトロなものを採用、焚き火に使いやすいクッカーが人気です。
最新式または化学繊維で作られたテントは使わずに、タープやハンモック、現地調達による自作のシェルターで宿泊します。
GPSを使用せずに、地図(地形図)とコンパスで行動します。
狩猟採集により、食料を得ることがあります。
針と糸だけを持参し、その他は現地調達で釣りをすることもあります。
熟練者ほど難易度の高く古風なやり方で、火おこしと焚き火を行う傾向があるので、ライターやマッチを使う頻度が少なくなります。
ブッシュクラフター全般に共通する点はなるべく着火剤やライターを使わずに火おこしを行う傾向にあります。初心者では、失敗したときのバックアップとしてライターやマッチ、着火剤を準備しておく場合もあります。バックアップを採らない場合は、火おこしはうまくいきません。
着火から焚き火までの流れ
着火道具の一つにメタルマッチ(ファイヤースチール)が挙げられます。
メタルマッチから発生した火花で火口に着火、焚きつけ、薪へと火を育て移します。
燃料を十分に確保、焚き火の炎が安定するに十分な薪と、着火に必要な火口(英語では、Tinder(ティンダー))が必要になります。
火口は、植物性の乾燥した繊維質(麻紐をほぐしたもの/ガマの穂/ススキの穂/枯れ草など)でも良いですが、薪となる木材を、ナイフを用いてフェザースティックやダストにしたものでも代用できます。
火口、焚きつけ、最終的に炎を安定させる大きめの薪を準備。
炊きつけは、枯れた小枝等の自然のままで着火しやすい状態になっている細い状態のものを採集もしくは、太いままの薪をナイフ等で加工して確保します。フェザースティックというのもあります。
火口に着火し、その火を焚きつけに移し、最終的に大きな薪を安定して燃焼させてから、ポットフックを作るなどして焚き火を利用します。