登山での水分補給は大事であることはご存知だと思います。
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登山に持って行く飲み物はどのようなものを選んでいいのか、そしてどのペースでそれを飲めばいいのか。
知っているようで知らない登山での水分補給について書こうと思います。
でも、どうして登山を行う際に水分補給をしなければいけないのか?
それには理由があります。
人間の体は水分でできている
人間の体は水分でできているなんて「そんなこと知っているよ」と。
そうなんです。人間の体のほとんどが水分でできているんです。
年齢、性別に差がなく成人だと約60%から65%が水分で占めているといわれています。
登山の途中で起こる水分減少率と脱水症状
2%:のどの渇き
3% :のどの強い渇き、食欲不振 ※3%を超えると発汗が止まる
4% :紅潮、体温上昇、イライラ、吐き気、脱力感
5%:頭痛
6~7%:めまい、呼吸困難
8~10%:幻覚、けいれん
登山をしていると、これらの症状が現れます。
本当に危険なので、発汗などで失われる水分と同じ量をきちんと補給するようにするのが大切です。
2000メートル級以上の山の場合、酸素が薄く高山病のリスクが生じますが、水分補給をすることで水とともに酸素を取り込むことができるし、高山病のリスクを軽減することができます。
酸素を補給するために、きちんと水を飲むことが大切です。
水分を摂るために、登山に必要な水分の計算の仕方があります。
登山に必要な水分量
体重と荷物の重さ、行動時間の長さから下記の式で計算することができます。
登山中に必要な水分量=自重(体重+ザック)×5×行動時間です。
体重50kgの人が10kgのザックを背負って6時間の山行をする場合、1.8リットルの水分を持っていく必要があります。
計算方法
(体重50kg+ザック10kg)×5×6時間=1.8リットルです。
夏場は多く汗をかく場合、予定よりも山行時間が長くなる可能性なども含めて計算式より多めに持っていくといいです。
水分を補給するタイミング
登山中は小まめに水分を補給して下さい。
1時間に500mlのペットボトル1本を消費するように飲むこと。
5分から10分おきに1口から2口程度の少量ずつでいいですよ。
グループでの登山の場合は、周りのペースを気にして水分補給を我慢してしまう人もいるので、ハイドレーションを利用するなどして水分補給をきちんとできる装備を整えるようにする。
水分補給だけじゃなく塩分の補給も大切です。
汗をかいたときには、水分と一緒に塩分も失われるので、脱水症状を避けるためには、水分と塩分両方を摂取しないといけません。
ナトリウムが含まれているスポーツドリンクや経口補水液があると便利ですが、これらの飲料には糖分も含まれているので、糖分は水分吸収の妨げにもなるので薄めて飲むようにしましょう。
水分補給にコーヒーを飲むのはNGです。
コーヒーにはカフェ飲が含まれているため、登山中にトイレに行きたくなってしまうからです。
ですので、避けるのが無難ですし、それに重量が増えてしまうからです。
登山ルートにある水場や売店などを上手に利用するというのも手ですが、水場が涸れていたり売店が休業していることがあるので事前に確認しておく必要があります。